クロノグラフと言えばスピードマスター

クロノグラフと言えばスピードマスター

さらに、オメガと言えばスピードマスターと誰でもが思います。

スピードマスターは1950年代末にオメガが生んだ伝説的な傑作クロノグラフです。

 

オメガがストップウォッチ機構を備える腕時計、クロノグラフを初めて生産したのは1913年のことです。

直径40.0mmの懐中時計ムーブメントを流用し、15分積算計を装備するものでした。

1929年には30分積算計を備える「Cal.39 CHRO」が登場し、1932年にはオメガを主軸とする「SSIH(スイス時計工業組合)」に属するムーブメントメーカー、レマニアが開発したオメガ初の本格腕時計クロノグラフ「Cal.28.9 CHRO」が誕生しました。

ムーブメントの数字は直径を意味しますので、最初に40.0mmだった直径が19年後には28.9mmまで小型化されたということが分かります。

さらにオメガとレマニアは、1942年に、3つのインダイヤル(スモールセコンド、30分積算計、12時間積算計)を装備する「Cal.27 CHRO12C(Cal.321)]という画期的なムーブメントの開発に成功しました。

ただし、この時代のクロノグラフは高価な複雑時計であり、人生のメモリアルとして贈られるような特別な存在でした。

 

ところが1957年、オメガはスピードマスターを発表し、それまでのクロノグラフのあり方を根底から覆しました。

このモデルはその名のとおり、高速化が進む社会に適合する実用クロノグラフとして開発されました。

それは同時にオメガが本格ダイバーズ・ウォッチの「シーマスター300」、高精度なキャリバー30搭載の「レイルマスター」と同時に発表したことからも理解できます。

しかし、スピードマスターが実際に世に認められたのは、その2年後のマイナーチェンジによってでした。

タキメーター(1,000m通過時の平均時速などを計測する目盛)を刻むステンレス・ベゼルは、黒字に白抜き印刷したアルミニウムリングを重ねた仕様となり、プッシュボタンに防水性向上のためのOリングが封入され、ブロードアロー・ハンドはすっきりとしたアルファ・ハンドとなりました。

この仕様変更でスピードマスターはよりモダンなスタイルとなり、1962年には時分計が白塗りのバトン・ハンド(シンプルな棒状の針)となって文字盤と針のコントラストが強調され、積算系の時刻読み取りが確実になりました。

 

やがてアメリカ航空宇宙局(NASA)が有人宇宙飛行プロジェクト「ジェミニ計画」に採用する腕時計線テストを開始し、これにスピードマスターが唯一合格してジェミニ計画に採用されますが、その後の「アポロ計画」にも採用は継続され、1969年のアポロ11号の月面着陸に同行することとなったのです。

この過程で、1966年にNASAに採用されたことを記念して、文字盤に”PROFESSIONAL”と表記するようになります。

 

 

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Speedmaster Professional Moonwatch 311.30.42.30.01.006

一方、スピードマスターはオメガのクロノグラフを代表するラインとなり、バリエーション・モデルを派生させることで一大シリーズを形成することになりました。

 

2007年には誕生から50年を迎えましたが、半世紀の間に生み出されたモデルの総数は膨大な数になるに違いありません。


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